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営業の佐藤智紀は、今から数年前、
リーマンショックの少し後に
入社したメンバーです。
もう三十歳を超えていますが、
営業部ではいちばんの若手。
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こんにちは。
はじめまして。佐藤です。
久しぶりに新しい営業マンを
採用すると聞いて、
僕自身、とても嬉しく思っています。
けれどその反面、
今までいちばん年下だった僕が
先輩となり、
しかも、先輩になる。
…本当に大丈夫だろうか。
うまく教えられるかな。
正直、そんな不安もあります。
でもきっと、僕が今まで
先輩たちにしてもらったこと、
教えてもらったこと、
そういうものをそのまま
伝えていけば大丈夫だろう、
とも思っています。
なぜなら、育ててもらった僕自身が、
本当に温かい気持ちで、
これまでやってこれたから。
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僕の教育担当は
六十歳を過ぎた大先輩で、
僕のことをのびのびと
育ててくれました。
例えばこの素材を使いたい、
この企業と取引したいなど、
何でも挑戦させてくれました。
(たとえそれが失敗するとわかっていても)
そして案の定、失敗したときには、
率先して謝りにいってくれる、
父親のような人でした。
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他にも、こまった顔をしていると、
すぐにお菓子をもって
話しかけてくれる内勤さん、
口調は厳しくとも、
じっくりと時間をかけて
専門知識を教えてくれる
エンジニアさんなど、
ここには本当に心やさしい人たちがいて、
生意気な僕を大切に育ててくれました。
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